雜記

三島由紀夫短篇の新潮文庫收録状況

三島由紀夫の長篇は全て文庫本で現在も刊行され續けてゐるといふのは知られてゐるが、ふと短篇のはうはどうなのだらうと思つて調べてみた。短篇集はほぼ全て新潮文庫で出され、自選短篇集である二册「花ざかりの森・憂国」「真夏の死」のほか、「鍵のかかる…

《文フリ・平成三十年冬》髙﨑洋『鏡像 ―ミラード―』/あつしれんげ『退屈な日々の過ごしかた』

平成三十年冬に「文学フリマ」で購入した小説同人誌の、全ての感想を書かうと思ひながら早一年が經つてしまつた。そこで今からでも、少しづつではあるが書いていかうと思ふ。取り敢へず二作品を紹介する。 髙﨑洋『鏡像 ―ミラード―』(霧虹文芸社) 非常に暗…

『長篇三人全集』(新潮社)一覽

『長篇三人全集』は昭和初期に、圓本流行に乘じて新潮社から發行された全二十八卷の圓本全集で、當時の流行作家であつた中村武羅夫、三上於菟吉、加藤武雄の三人の長篇小説を集めてゐる。いづれの作家も現在では殆ど忘れ去られ讀まれることも少なくなつた作…

國立國會圖書館「著作者情報公開調査」に情報を送つてみた話

最近殊にお世話になつてゐる國立國會圖書館だが、最近になつて「著作者情報 公開調査」といふものをサイト上で行つてゐることを知つた。 著作者情報公開調査-トップ 国立国会図書館では、資料をインターネット公開するために、著作者/著作権者に関する公開調…

ブログを移轉した

三年近くFC2ブログを使つてゐたのだが、はてなアカウントを作つたのだからブログもこちらで書くことにしてしまはうかと、最近になつて考へ始めた。以前から廣告の多さも氣になつてはゐたのである。そこで檢索してみたところ、大變親切に解説をして下さつてゐ…

國立國會圖書館へ行つて來た話

先日、國立國會圖書館へ、利用者カードを作りに行つた。 何故利用者になることにしたかといふと、最近になつて、近代の樣々な文學作品の翻刻をしたいと考へ始めたからで、自分としては主に、入手困難な作品を翻刻して簡單に入手出來るやうにしたいといふ考へ…

『現代知性全集』一覽

圖書館で先日、學術出版會が2010年に發行した『日本人の知性』シリーズを見つけたのだが、このシリーズは嘗て日本書房から1958年から1961年に掛けて出された『現代知性全集』 を底本とし復刻したものとあつた。しかし『現代知性全集』 の全てを復刻した譯で…